-韓国の「除籍謄本」(※除かれた「戸籍謄本」)及び基本証明書・家族関係証明書・婚姻関係証明書等の取り寄せ(請求・交付申請)に向けて必要となる情報について


現在の「家族関係登録簿」に基づく「登録事項別証明書」(基本証明書・家族関係証明書・婚姻関係証明書等)

従前の「戸籍簿」(=「除籍簿」)に基づく「除籍謄本」(※除かれた「戸籍謄本」)
を請求(交付申請)して取得しようとする場合、


事前に何(どんな情報)がわかっていればいいのでしょうか?


以下では、 「登録事項別証明書」(基本証明書・家族関係証明書・婚姻関係証明書等)を取得する場合と「除籍謄本」を取得する場合に分け、請求(交付申請)する際に必要となる(事前に必ず調べておくべき)情報について、それぞれ説明してみたいと思います。


1.「登録事項別証明書」(基本証明書・家族関係証明書・婚姻関係証明書等)請求(交付申請)する際に必要となる(事前に必ず調べておくべき)情報について


★必要な情報は「対象者」「姓名」「生年月日」「登録基準地」


「対象者(대상자)」


「対象者(대상자)」とは、取得したい「登録事項別証明書」(基本証明書・家族関係証明書・婚姻関係証明書等)「当事者」のことです。
請求(交付申請)する人ではなく、実際に取得対象となる「登録事項別証明書」(基本証明書・家族関係証明書・婚姻関係証明書等)に身分事項が記載されている人です。
請求(交付申請)する人は、「申請人(신청인)」と呼ばれます。


現在の「家族関係登録簿」に基づき交付される証明書、すなわち「登録事項別証明書」(基本証明書・家族関係証明書・婚姻関係証明書等)「個人単位」の証明書として発行される点については繰り返しご案内の通りです。

従前の「戸籍簿」(=「除籍簿」)に基づく「除籍謄本」のように「家族単位」で1通(1冊)のまとまった証明書として交付される形式ではないため、「誰のもの」が必要なのか、すなわち、「対象者(대상자)」は誰であるのかを明確にする必要があるわけです。


②「姓名」「生年月日」


「姓名」「生年月日」は、当然ながら「対象者(대상자)」に関する情報です。
「申請人(신청인)」「対象者(대상자)」本人である場合、つまり、自分で自分の「登録事項別証明書」(基本証明書・家族関係証明書・婚姻関係証明書等)を請求(交付申請)する場合には、とりたてて調べるまでもありませんが、「申請人(신청인)」「対象者(대상자)」が異なる場合、例えば「申請権限を有するご親族」「申請人(신청인)」となって「対象者(대상자)」となる方の「登録事項別証明書」(基本証明書・家族関係証明書・婚姻関係証明書等)を請求(交付申請)する場合等には、事前に「対象者(대상자)」「生年月日」を正確に調べておくことが重要です。
実際に請求(交付申請)を行う際、「生年月日」の情報が一致していないと「同一人物」であることが確認できないことを理由に交付を拒否されるおそれもあるためです。


申請権限を有するご親族」については、法令でその「範囲」が明確に定められており、「親族」(血族や姻族)ではあっても「申請人(신청인)」に該当しないケースもあります。この点については、次節の「登録事項別証明書や除籍謄本を請求(交付申請)権限を有する人(誰が請求(交付申請)できるのか)」のコーナーで詳細にご説明していますのでご参照いただければ幸いです。


「登録基準地」


「登録事項別証明書」(基本証明書・家族関係証明書・婚姻関係証明書等)を請求(交付申請)する場合に最も重要となる情報です。


「登録基準地」
という呼称についてはあまり馴染みのない方も多くいらっしゃるかと思いますが、西暦2008年1月1日付で現在の「家族関係登録法」(正式には「家族関係の登録に関する法律가족관계의 등록 등에 관한 법률)」)が施行された際に規定された用語であり、 従前の韓国「戸籍法호적법)」が同年同日付で廃止されるまでは、「本籍」あるいは「本籍地」と呼ばれていたものです。


※なお、
「登録基準地」「本籍(地)」は、厳密には、単に呼称が変更されただけでなく概念的な相違点もあるため、完全にイコールの関係ではないのですが、ここでは、現在の「家族関係登録簿」に基づく「登録事項別証明書」(基本証明書・家族関係証明書・婚姻関係証明書等)従前の「戸籍簿」(=「除籍簿」)に基づく「除籍謄本」(※除かれた「戸籍謄本」)を請求(交付申請)する場合に必要となる情報についてご理解いただくことを主眼としていることから、煩雑さを避けるため、両者(「登録基準地」「本籍(地)」)の概念的な相違点に関するご説明は省略させていただきたいと思います。
したがって、ここでは、従前の「戸籍簿」の制度では「本籍(地)」と呼ばれていたもの(地名)が、現在の「家族関係登録簿」の制度では「登録基準地」と呼ばれるようになった・・・とお考えいただいて差し支えないと思います。(・・ご説明もそのような前提で進めさせていただきたいと思います。)


※上記、「登録基準地」「本籍(地)」との概念的な相違点については、「★韓国の新しい家族関係登録制度(※西暦2008年1月1日より施行)の概要について」のコーナーで詳細にご説明していますのでそちらをご参照いただければ幸いです。


上述の通り、「登録基準地」との情報は「登録事項別証明書」(基本証明書・家族関係証明書・婚姻関係証明書等)を請求(交付申請)する際の「必須」かつ「最重要」な情報ですので、必ず事前に確認しておく必要があります。


原則として従前の「本籍(地)」の地名がそのまま「登録基準地」として引き継がれていると考えて差し支えないと思われますので、既に「対象者(대상자)」の従前の「本籍(地)」の情報がわかっている場合には、とりたてて調査する必要はありません。その情報を事前によく確認した上で請求(交付申請)に臨まれればよろしいと思います。ただ、やはり「登録基準地」についても、上述の「生年月日」と同様、情報の正確性には十分に留意する必要があります。

特に重要なのは、最後の「番地」の部分まで含む正確な情報が把握できている・・・という点です。
実際に請求(交付申請)を行う際、「番地」の情報が不明である、あるいは一致しない・・・と、やはり「同一人物」であることが確認できないことを理由に交付を拒否されるおそれもあるためです。


したがって、「対象者(대상자)」「登録基準地」(従前の「本籍(地)」)の情報が不明である、あるいは途中まではわかっているが全体が正確に把握できていない(例えば、上記のように「番地」が不明である等)・・・といった場合には、請求(交付申請)に先立ち、必ず調査を行い、正確な「登録基準地」の情報を把握することが必要不可欠です。


その調査方法については、基本的に従前の「本籍(地)」の地名を調査する方法と同様ですので、以下の「2.従前の「戸籍簿」(=「除籍簿」)に基づく「除籍謄本」(※除かれた「戸籍謄本」)請求(交付申請)する際に必要となる(事前に必ず調べておくべき)情報について」の項目中、「②-2 「本籍(地)(본적(지))」 の推定方法 」の部分をご参照いただければ幸いです。


2.従前の「戸籍簿」(=「除籍簿」)に基づく「除籍謄本」(※除かれた「戸籍謄本」)請求(交付申請)する際に必要となる(事前に必ず調べておくべき)情報について


★必要な情報は「戸主」「姓名」「本籍(地)」


従前の「戸籍簿」(=「除籍簿」)は、基本的に
「戸主」「姓名」
及び
「本籍(地)」 (の地名)
の2つの情報により管理されています。


言い換えれば、従前の「戸籍簿」(=「除籍簿」)に基づく「除籍謄本」(※除かれた「戸籍謄本」)を取得しようとする場合には、「戸主」「姓名」「本籍(地)」・・・その2つの情報がわかれば、請求(交付申請)が可能であるということになります。


したがって、「除籍謄本」を取得する必要がある場合で、その「戸主」「姓名」「本籍(地)」に関する情報が既に判明しているようでしたら、以下のご説明をお読みいただく必要はないと思いますので、具体的な請求(交付申請)の手続きに向け、次の情報項目である

にお進みいただいて差し支えないと思います。

一方、 「除籍謄本」を取得する必要がある場合で、その「戸主」「姓名」「本籍(地)」に関する情報(の両方若しくはいずれか一方)が不明である、あるいは部分的にはわかっているが不完全な情報である・・・といった場合には、以下の情報も併せてご参照いただければ幸いです。

「戸主(호주)」について


①-1 「戸主(호주)」 の意味合い(意味するもの)


「戸主(호주)」とは、そもそも何を意味するもの(用語)でしょうか。


日本の戸籍制度をある程度ご存知の方であれば、「戸籍の筆頭者」という言葉ももちろんご存知だと思います。


法律上の厳密な定義はひとまず度外視して簡単に言ってしまえば・・・「戸籍の先頭(筆頭)」に記載されている(人)・・と言えるかと思います。


韓国の従前の戸籍制度も、日本の戸籍制度と極めて似通っている制度でしたし、「戸主(호주)」と言うのも、やはり従前の「戸籍簿」(=「除籍簿」)先頭に記載されている人です。


その点だけを取ってみると、日本の戸籍制度における「戸籍の筆頭者」と、韓国の従前の戸籍制度における「戸主(호주)」は、極めて近い意味合いを持つ「存在」(用語)であると言えます。

が、まったく「イコール」の存在(用語)・・・というわけでもありません。


ここでも、やはり両者(日本の戸籍制度における「戸籍の筆頭者」と、韓国の従前の戸籍制度における「戸主(호주))との間には、概念的な相違点があります。


少し(だいぶ?)話が固くなってしまいますが・・・

「戸主(호주)」の意味合い(意味するもの)についてご理解いただくため、若干、法律的な面からのお話をさせていただきたいと思いますのでお付き合いいただければ幸いです。そのことが、次(①-2)でご説明させていただく「「戸主(호주)」の推定方法」とも密接に関係してきますので。


「戸主(호주)」の法律上の「定義」は、以前の(現在の「家族関係登録法」(正式には「家族関係の登録に関する法律가족관계의 등록 등에 관한 법률)」)が施行される前)の韓国民法(민법の第778条で以下のように規定されていました。(※なお、同条は、「戸主(호주)」制度が廃止されることが確定したことに伴い、家族関係登録法」の施行に先行し、西暦2005年3月31日付で民法(민법が改正された際に削除されました。)

第778條 (戶主의 定義)

一家의 系統을 繼承한 者, 分家한 者 또는 其他 事由로 因하여 一家를 創立하거나 復興한 者는 戶主가 된다.

【訳文】
第778条(戸主の定義)

一家の系統を継承した者、分家した者又はその他の事由に因って一家を創立又は復興した者は戸主となる。


つまり、戸主とは、「一家の系統を継承し、その一家を代表する人のこと」を意味していました。

そこで、戸籍上でも、一家の代表として筆頭で記載されていたという次第です。


また、以前の韓国民法(민법の第789条(※上記同様、西暦2005年3月31日付で民法(민법が改正された際に削除済)では、「法定分家」と呼ばれる制度に関しても以下のように規定されていました。

第789條 (法定分家)

家族은 婚姻하면 당연히 分家된다.
그러나 戶主의 直系卑屬長男子는 그러하지 아니하다.

【訳文】
第789条(法定分家)

家族は婚姻により当然に分家する。
ただし、戸主の直系卑属長男子はその限りではない。


つまり、上記韓国の(改正前の)民法(민법の条文(第789条)では、戸主の子供は結婚により分家する・・と規定されています。
ただし、同条文の「ただし書」にもあるとおり、戸主の「直系卑属長男子」、単純化して言えば「長男」はその限りではない・・つまり、「長男は結婚しても原則として戸主の戸籍にとどまり、分家しない」という意味合いのいわゆる「例外規定」が設けられていることがわかります。


日本の現在の戸籍制度でも、「分家」という呼び方はしませんが、通常、子は結婚すると親の戸籍からは除籍され、新たに戸籍が編製されますので、似通った制度であると言えるかと思いますが、長男は例外・・といった規定はありませんので、その点はまさに相違点といえます。


このように、「長男は結婚しても原則として戸主の戸籍にとどまり、分家しない」という規定が設けられていた背景には、韓国における「家」という単位の集団を極めて重視する歴史的・文化的背景が戸籍制度にも強く反映されていた・・・という点が大きな要因として考えられます。


「家」と言うよりは、「家系」といったほうがいいかも知れません。あるいは、「父系血統」といった表現のほうが適切かも知れませんが...

いずれにしても、先祖代々受け継がれてきた(父系の血統に基づく)伝統の継承、上述の(既に削除された)民法(민법の第778条の条文の表現を引用するならば、「一家の系統の承継」というのが極めて重要なことであったというわけです。


そして、その「一家の系統を承継する者」、それがまさしく「戸主(호주)」の意味合い(意味するもの)という次第です。


また、「一家の系統」は、あくまで「父系血統」という点をベースにしていることから、そのく「戸主(호주)」としての役割を担う人・・・つまり「戸主(호주)」としての「適格者」は「戸主の長男」・・・というのもその脈絡からすれば肯ける点です。
このような「家」の文化(伝統)継承という点は、法律上においても強く反映され、旧来の韓国民法(민법においては、まさに上記のような条文の規定として具現化されていた・・・という次第です。
その結果として、(戸主の)「長男」として出生した人は、生まれながらにしてそうしたある種の「使命」を担っていたわけであり・・・
その具体的な「現れ」として、以下のとおり


(戸主の)「長男」が「戸主(호주)」を継承する。

それ故に・・・

(戸主の)「長男」は結婚しても原則として戸主の戸籍にとどまり、分家しない。


といった、「大原則」が従前の韓国戸籍制度上においては確立されていたという次第です。


※なお・・・そもそも、2008年1月1日付で 韓国の従前の「戸籍法호적법)」が廃止され、同年同日付で現在の「家族関係登録法」(正式には「家族関係の登録に関する法律가족관계의 등록 등에 관한 법률)」)に至った背景には、そうした旧来型の「戸主制廃止」を求める(これまで長年にわたり訴え続けられてきた)世論が政治や司法の壁をを突き動かし、「憲法裁判所の憲法不合致決定」→「民法改正」→「戸主制廃止の確定」という流れがあったという次第です。


そうした流れ、現在の「家族関係登録法」(正式には「家族関係の登録に関する法律가족관계의 등록 등에 관한 법률)」)につながった経緯等については、当サイトの「★韓国の新しい家族関係登録制度(※西暦2008年1月1日より施行)の概要について」のコーナーで詳細にご説明していますのでそちらをご参照いただければ幸いです。


①-2 「戸主(호주)」 の推定方法


過去に取得した韓国の戸(除)籍謄本等が手元になく、これから取得しようとする「除籍謄本」の戸主が「誰」なのか・・・が判明していない場合には、戸主を「推定」をした上で請求(交付申請)する必要がありますが、その際には、①-1でご説明させていただいたような「戸主(호주)」 の概念や実務上の取り扱いが多いに参考になります。
(再掲となりますが)具体的には・・・

(戸主の)「長男」が「戸主(호주)」を継承する。

(戸主の)「長男」は結婚しても原則として戸主の戸籍にとどまり、分家しない。


という点を念頭において、それをご自身の取得したい「除籍謄本」の対象となる「家」のケースにあてはめて「推定」作業を進めていけばよろしいものと思われます。


一例として、「自分自身」の身分事項が掲載されている「除籍謄本」のを取得したい・・・といったケースを想定して考えてみたいと思います。


★もし、自身の父親が長男でない場合には、分家により戸主となっていた可能性が高いものと推定できます。
※ただし、自身の父母の婚姻事実がきちんと韓国側に申告され、従前の「戸籍簿」(=「除籍簿」)にその事実(婚姻事実)が反映されていることが前提とはなりますが...


★一方、父親が長男であり、かつ、従前の戸籍制度が廃止された時点(つまり2008年1月1日現在)において祖父が健在であった場合には、祖父が戸主であった可能性が高いものと推定されるかと思われます。


本籍(地)(본적(지))」について


②-1 本籍(地)(본적(지))の意味合い(意味するもの)


本籍(地)(본적(지))」 とは、そもそも何を意味するもの(用語)でしょうか。

日本の戸籍制度をある程度ご存知の方であれば、「本籍(地)」という言葉はもちろんご存知だと思います。

やはり法律上の厳密な定義はひとまず度外視して簡単に言ってしまえば・・・

戸籍上の住所(地)」・・と言えるかと思います。


韓国の従前の戸籍制度は上述の通り日本の戸籍制度と極めて似通っている制度でしたし、本籍(地)(본적(지))」 の概念もほぼ同様であると考えて差し支えないものと思います。


繰り返しとなりますが・・・


現在の「家族関係登録簿」における「登録基準地(등록기준지)従前の「戸籍簿」(=「除籍簿」)における本籍(地)(본적(지))」 との間には概念的な相違点があるのですが、その相違点に関しては当サイト内の「★韓国の新しい家族関係登録制度(※西暦2008年1月1日より施行)の概要について」のコーナーでご確認いただくとして、ここでは、いずれも従前の「戸籍簿」(=「除籍簿」)上の「住所」、そして現在の「家族関係登録簿」上の「住所」・・・とひとまずお考えいただければ幸いです。


②-2 「本籍(地)(본적(지))」 の推定方法


外国人登録上の記載を調べてみる


本籍地を調べるもっとも一般的な方法は、外国人登録上の「国籍の属する国における住所または居所」欄の記載内容を見てみることです。在日コリアンの方の場合、そこには本籍地の住所が記載されているのが一般的だと思われるからです。


そこで、外国人登録をしている市区町村役場で「外国人登録原票記載事項証明書(※以前は「外国人登録済証明書」と呼ばれていた書類です。)」を請求して記載内容を確認してみてください。


もし、「○○道○○郡○○面(もしくは邑)○○里(もしくは洞)○○番地」といったように、番地まで含む詳しい住所で記載されているようであれば、ほぼそれが本籍地であると断定して間違いないと思われます。


一方、「○○道○○郡」とか「○○道○○郡○○面(もしくは邑)」といったように、地名の途中までしか表記されておらず、番地までの記載がない場合には、本籍地を特定する上ではまだ情報不足であると言えます。


その場合、可能であれば、父方の直系尊属男性(父や祖父)の「外国人登録原票記載事項証明書」も請求して記載内容を確認してみましょう。番地まで含む詳細な住所で記載されている可能性もあると思われますので。


それでもなお判明しない場合でも、まだあきらめるの必要はありません。さらに「奥の手」とも言える方法が残されています。


それは、「外国人登録原票の写し」という書類を請求してみるという方法です。


外国人登録原票の写し」とは何か?・・・おそらくその名称を初めて目にされる方が大半でいらっしゃるかと思われますが・・・


外国人登録原票記載事項証明書」と同様、外国人登録をしている市区町村役場で請求を行えば交付してもらえる、れっきとした公的な証明書です。


ただ、日常的な手続きではほとんど利用されることはないため、市区町村役場でもそうした書類が存在し、交付が受けられる・・という点についてはほとんど案内されていないのが実情です。


両者( 「外国人登録原票記載事項証明書」と 「外国人登録原票の写し」)の違いご説明すると、以下のようになろうかと思われます。


市区町村役場には、元々、 「外国人登録原票」と呼ばれる台帳が個人別に備え付けられていて、 両者( 「外国人登録原票記載事項証明書」と 「外国人登録原票の写し」)ともに、その台帳の記載内容を証明してくれる書類・・であると言えます。


ただし、証明の範囲や証明書としての形態は相当に異なります。


簡単に整理してみると...


★ 「外国人登録原票記載事項証明書」・・・ 「外国人登録原票」のすべての記載事項のうち、主要な事項に関する情報のみを抜粋してして交付される証明書。
※いわば「一部事項証明」もしくは「抄本」のような位置付けとお考えいただくとわかりやすいかと思います。
※ 「外国人登録原票記載事項証明書」は、 「外国人登録原票」のすべての記載事項が網羅的に記載されて交付される証明書だと思われていらっしゃる方も多いものと推察されますが、実はそうではなく、 「外国人登録原票」の記載項目には、通常 「外国人登録原票記載事項証明書」を請求した場合には「記載省略」されてしまう項目も多数あるということです。


★ 「外国人登録原票の写し」・・・ 「外国人登録原票」のすべての記載事項を網羅して交付される証明書。
※いわば「全部事項証明」もしくは「謄本」のような位置付けとお考えいただくとわかりやすいかと思います。
※なお、 「外国人登録原票記載事項証明書」が、A4版やB5版等の専用の用紙にきれいにタイプ打ちされて交付される形態であるのに対し、 「外国人登録原票の写し」は、 「外国人登録原票」の台帳をコピー機で丸ごとコピーして交付される証明書です。したがって、台帳が編製された時期が古いものであると、台帳自体の紙質の劣化や、細かな情報が手書き文字でびっしりと記載されていたりするため、非常に見づらい(見た目が不鮮明である)ケースも多くあります。
が、台帳自体の丸ごとコピーですので、まさに情報は満載です。


なお、 「外国人登録原票」は、その当事者の方が死亡された場合には「閉鎖」されますが、「閉鎖」された 「外国人登録原票」についても 「外国人登録原票の写し」を請求し、その交付を受けることが可能です。


ただし、「閉鎖」された 「外国人登録原票」については、一定期間は最後の居住地の市区町村役場に保管されますが、その後は本来の所管機関である各地方所在の「地方入国管理局」に送付され、そこで保管されることになっています。


また、原則として「永久保管」の扱いがなされていますので、亡くなられた方の 「外国人登録原票の写し」を、初期の登録時点まで遡って一連で請求することも可能です。


そこで、できれば、父方の直系尊属男性(父や祖父)の 「外国人登録原票の写し」を、初期の登録時点まで遡って請求してみるとよろしいかと思います。


(ちなみに、外国人登録の制度が施行されたのが昭和22年ですので、最大限遡ってもその時点まで・・・ということになります。)


なぜこうした方法(父方の直系尊属男性(父や祖父)の 「外国人登録原票の写し」を、初期の登録時点まで遡って請求してみること)をお薦めするかと言えば・・・
外国人登録原票」の記載事項のうち、今回のご説明で最も重要な情報である「国籍の属する国における住所または居所」欄の記載内容については、年代が新しくなるに従い、その地名表記が徐々に「省略」されつつ転記されていっている・・・という傾向が見られるためです。

言い換えますと・・・

古い年代のものに遡れば遡るほど、その地名表記は「省略されずに」正確に記載されている可能性が高い・・・という傾向が見られるのです。


そこで、上述のように、父方の直系尊属男性(父や祖父)の 「外国人登録原票の写し」を初期の登録時点まで遡って入手することによって、今回目的としている「○○道○○郡○○面(もしくは邑)○○里(もしくは洞)○○番地」といったように番地まで含む詳しい住所で記載されている「本籍(地)(본적(지))」 の情報にたどりつける可能性は格段に高まります。


なお、「閉鎖」されてから一定期間が経過して既に「地方入国管理局」に送付・保管されている 「外国人登録原票」についても、その 「外国人登録原票の写し」の請求は直接「地方入国管理局」に出向いて行う必要はなく、通常 「外国人登録原票記載事項証明書」を請求する場合と同様に居住地の市区町村役場の窓口で請求することが可能です。(※ただし、市区町村役場から管轄の「地方入国管理局」あてに取り寄せの手配をして送付していただくことになりますので、入手までに数週間程度の期間は要することになります。)


このように、(入手までに少し期間を要するという点はあるにせよ)通常 「外国人登録原票記載事項証明書」を請求する場合とほぼ同様の比較的簡単な方法で請求でき、かつ、番地まで含む詳しい住所で記載されている「本籍(地)(본적(지))」 の情報にたどりつける可能性が高い情報満載の書類である 「外国人登録原票の写し」はきわめて有益な書類、まさに「奥の手」とも言えるものだと思われます。


「本籍(地)(본적(지))」 の情報になかなかたどり着けずお困りの場合には、ぜひ一度この方法をお試しになってみられるとよろしいと思います。


出生届等の記載を調べてみる


本籍地を調べる方法として上記でご説明させていただいた「外国人登録上の記載を調べてみる」こと以外にも、比較的簡単な方法で有効性の高い方法がありますので、あわせてご案内させていただきます。


それは、ご自分の「出生届」など、日本の役所に提出した戸籍関係の届出書類の記載内容を確認してみるという方法です。


例えば、「出生届」には、父母の本籍を記載する欄があります。


外国国籍の方の場合、原則としてその欄には「国籍」のみを記載するようになっていますが、実際には詳細な韓国の住所が記載されているケースがあります。


もし、幸いにも詳細な住所が記載されているようであれば、それが「本籍(地)(본적(지))」 である可能性は高いものと推測されます。


日本の役所に提出した戸籍関係の届出書類の記載内容を確認するには、実際に提出した役所で「○○届書記載事項証明書」という書類を請求します。


例えば、出生届であれば「出生届書記載事項証明書」です。


ただし、役所によっては、「○○届の写し」といった表現をしている場合もあります。


つまり、出生届であれば「出生届の写し」といった表現です。


いずれの名称の場合でも証明書の内容や形態はまったく同じで、実際に提出されて役所に保管されている届出書類をコピー機で丸ごとコピーしたものに、「この事項は○○届書に記載があることを証明する。」という認証文と市区町村長の証明印を付した証明書として交付してもらえます。

以上、「本籍(地)(본적(지))」 の推定方法として上記の2つの方法をご案内させていただきました。


いずれも実効性の高い方法ですので、もし、番地まで含む詳しい住所で記載されている「本籍(地)(본적(지))」 の情報が不明でお困りの場合には、ぜひご参照の上実践なさってみられるとよろしいかと思われます。


【続きの目次】


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